人と狐と新撰組と

斉藤side

土方たちが部屋を出てからしばらくたってからも、局長室は静寂に包まれていた。

その静寂に耐えられなくなったのか藤堂平助が口を開いた。

平「…なぁ、今日の辻斬りって狐の仕業かな?」

原「…あぁ、最近噂の長州のやつらが辻斬りに合う前に現れるっていう?」

そう、少し前からこんな噂があったのだ。

嘘か真か、夜に狐の面を被った人を見たやつがいたようで、その後すぐに辻斬りがあったことからそんな噂がたったのだった。
その人が被っていた面からみんな

『狐』

と読んでいた。

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