氷と魔女《specialstory 完結》
「やっぱ春美は笑顔がいいね。羨ましいや」

あの日から、自分でもなんとなく分かっていた。

人と関わりを持たないということは、表情を変えない事を意味するのでは…って。


笑うのは最近珍しくなって来ちゃったんだよね…

でも、あの4人だけは…



ダメダメ!絶対考えちゃダメ!

「……千草?
どうしたの、さっきから顔ブンブン横に振って…」

「え…振ってた…?」


「無自覚かい」と春美は言って大げさに肩をすくめて見せる。




大丈夫だよね…春美がいるし。




「ねえ、春美。
計画はいつ実行する?まずは、さっき話したあのことからじゃないかと思うんだ…」


「そうなのよねぇ…
けど、私に考えがある!ちょうどいい日が!」


ちょうどいい、日…?


春美が話し始めた言葉に、私はどんどん惹かれて行った。



「……いいね!そうしよう!」

感心したよ、本当に…


「でっしょ〜?

つまり、決戦の日は…」



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