氷と魔女《specialstory 完結》
どんなに進んでも真っ白な道。


なんか飽きてくるんですけど。





「ってうわ!
急に止まらないで下さいよー。もー」



ヘルメスが急に止まった。




ヘルメスは整った顔立ちでいたずら好きの子供のような笑みを浮かべると
「まーまー。
そんなかっかしてると、地上のこと教えてあげないぞ?」

「はい、さーせんした」


私がそう言うと、ヘルメスは「いい子いい子」と言った。


うーん



すっごい遊ばれてる感じがして、やだわー。




「ここは地上世界の数歩手前。
あと少し進めば地上世界。
だけど今の千草が行くと、消えるからいかないでねー」

へらへらしながら消えるとか本当に言わないでほしい。



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