氷と魔女《specialstory 完結》
私の横をさっそうと通り抜け、吟は杖を出す。

どうしよ、いつまでいるつもりだろ。

そんな私の思いとは裏腹に…



吟はもう、本を手にしていた。






よく見えないけど、あれって…



『魔界と異世界』

日本語で書かれた本。

吟、異世界に興味があるのかな…


さっさと持ち帰っていいからどっか行って欲しい。本当に。



私はため息をつくと、持っている本に目を移す。


…この本も続き読みたいしね。


私が本をもう1度抱え直した時…


「…魔法解除」





バチッ



「っ⁉︎」



途端、私の体に軽い電気が走ったと思うと、透気騙しの効果がなくなってしまった。





こいつ…!



「はぁ…

お前、バレないとでも思ってたのかよ。

お前が消えている瞬間、見ちまったんだよ」



< 87 / 316 >

この作品をシェア

pagetop