サヨナラなんて言わせない
君の声


「はぁ、なんか無駄に疲れたな・・・」

森さんにマンションまで送り届けてもらうと、精神的ににどっと疲れが出てきた。
今日はひたすら寝るかな・・・・もう飯を買いに行くのすら面倒臭い。
そんな事を考えながらマンションの中へと入っていく。


「あ!南條さんおかえりなさいませ。少し前にお客様がいらっしゃいましたよ」

「・・・・え?」

予想外のことを言われた俺の足がピタリと止まる。
俺に客・・・・?
誰だ?
・・・・・・・まさか・・・・・

疲れていたはずの体が急激に熱を持ち始め、
心臓はあり得ないほど激しく鼓動を刻み始める。

「あの、誰・・・」

「南條さんが以前からお話されていた三国さんでしたっけ?その女性が上でお待ちですよ」


ドクンッ・・・・・!


今何て言った?
三国って言ったのか・・・?
涼子が来ている?!本当に・・・・・・?


ドクンドクンドクンドクン・・・・・・


「・・・?あの、南條さん、大丈夫ですか?・・・っあっ!!」
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