ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
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明け方、俺は水を飲もうとキッチンに入り、食器棚からグラスを取り出していた。

「熱は下がったのか?」

「悠兄・・・」

悠兄もキッチンに入って来た。

「悠兄は何しに来たの?」

「俺も水を飲みに来たんだ・・・」

「俺も同じ」

二人でウォーターサーバーの水をグラスの注ぎ、飲み干す。

「昨日、思わず叩いてしまって悪かったな。康秋」

「いいよ…俺が悪いんだから・・・」


「康秋・・・!?少しだけなら、俺がお前の借金の金用立てていいぞ」

「別に・・・いいよ。
社長に相談するから・・・」

「私たちは血の繋がりはないけど、家族だろ?もう少し、甘えてもいいんじゃないか?お前は何でも一人で背負い込み過ぎるんだ・・・」


悠兄は誰よりも俺に優しく親身だった。

「見てて、痛々しく思う」

でも、俺は悠兄が優しくする理由を知っている。

ーーーーあれは2年前・・・

俺が『ギャラクシーレンジャー』の出演し、ブレイクした頃だった。


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