ONLY YOU~愛さずにはいられない~Episode.0~
「じゃ俺と香波が結婚すりゃいい」

康秋君がヒレ肉を食べ終え、ナフキンで汚れた口許を拭きながら言い放った。

「そうすれば、虎たちから見れば、香波は義理の妹。有次と淳之介から見れば、義理の姉になる。
赤の他人じゃなくなる…。いいアイデアでしょ?」

「康秋と香波ちゃん、交際してるんでしょ?香波ちゃんは康秋の大ファンだって言うし・・・二人の交際は結婚前提だったの??」

「わ、私たちは・・・!?」

「そうか・・・香波の彼氏と言うのは康秋君だったのか・・・彼が相手なら、父さんもいいぞ」

お父さんは康秋君を過大評価していた。

「お前…芸能活動はどうするんだ?する。康秋」
相良先生は激しく動揺する。

「芸能活動は続けるよ。俺も香波だってまだ高校生だ。結婚の事実を公にするつもりない。当面は家族だけの秘密と言うコトで・・・」

「私は二人を祝福するわ!!康秋と香波ちゃんとで、相良家と安田家が繋がるなら、それはそれでいいわ。ねぇ~勝利さん」


「ああ~康秋君なら、安心して香波を任せられる」

「お父さん!?私は・・・」

「家族たちも祝福してるし、幸せになろうぜ。香波」

「・・・」

お父さんまで・・・


交際が始まったかと思えば、今度は婚約?結婚って・・・!?

私自身がこのスピードに付いていけなかった・・・

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