失 楽 園



「…返事も聞かないで、どうする気?」

「あっ、えっと……」

「観月恭夜(みづき きょうや)、A組。
 よろしくね?」

「え……?」


彼女は目をぱちくりとさせ、
僕を見上げていた。
僕はにっこりと
作り物の微笑を浮かべる。




「付き合ってもいいよ、ってこと」


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