臆病者達のボクシング奮闘記(第一話)
先週の自分にリベンジ
 月曜日の部活。この日は梅田と飯島がいた。


 一年生達は緊張しながら着替えをする。

 今日は内海達と、もう一度スパーリングをするからだ。

 準備運動が終わった一年生達に梅田が言った。

「お前ら、内海達とスパーリング出来るか?」


「はい!」

 四人は大きな声ではないが、すぐに返事をした。

「だったら今回は高田と内海からやるぞ。シャドーを四ラウンドしたら始めるからな」


 開始のブザーが鳴り、康平達はシャドーボクシングを始めた。

 康平は前回のスパーリングの時程ではないが、両足がフワっとして体全体に力が入らないような感じになった。


 緊張している康平に、隣でシャドーしている内海が小声でアドバイスした。

「顎を引いてガードの間から相手を見ろよ」

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