プリキス!!




乗馬はスコットランドのおばあ様……と言ったら怒られるんだった。




フローレンスと昔はよく馬に乗ってお屋敷から遠出したりしていたし、


今もイギリスに遊びに行く度にお母さんの弟の美月君と一緒に乗ってる。





だから苦手ではない。



指定されたコースをゆったりと乗りこなすだけの簡単な作業だから、朝飯前だった。





「烏丸さん……素敵ですわ。」

「まるで何処かの国のお姫様みたい……。」





お嬢様達にも褒められて、ちょっとホッとして。



ゴールが近づき、手網をひこうとしたその時だった。



コツン、と馬の頭に何かがぶつかったのを見た。


見た目的には……石。







石?!


そんなものがぶつかったら……馬が暴れるに決まってる!!



案の定馬は前足を大きく上げて体を大きく逸らして、猛スピードで駆ける。






「きゃあ!」というお嬢様達の声と、馬の鳴き声が響いて。


それから目の端に、ニンマリと笑う松竹さんの顔が映った。




< 244 / 422 >

この作品をシェア

pagetop