プリキス!!

性別行方不明





若干の罪悪感と引き換えに、手に入れた東麻君の住所。




陰飛羽はおおまかに、東区・西区・南区・北区・中央区という5つの区に分かれていて

さらにその区は、一番通りから十番通りにまで分かれている。



私が住んでいるのは中央区だ。

東麻君の住む東区2番通りは、近くはないがそこまで壊滅的に遠い訳ではない。




直線距離にして大体2キロかな。

歩いて2、30分だろうから、走れば15分で着ける気がする。





「よし……!」




そうして、走り出そうとした。







「わぁ……カナ女の子だ……。」

「いかにもなお嬢様だよね……。」





しかし、そんな私を走らせなかったのは、恐らく北校生と思われる通りすがりの女子生徒達の声で。


視線を向けられると反射的に、にこりと微笑み返してしまう、それがお嬢様クオリティ。


微笑めば、その子達はペコリとお辞儀をしてそそくさと走って行ってしまった。




さ、気を取り直して……と思ったが、ここで私は大切な事に気が付いた。







『わぁ……カナ女の子だ……。』


彼女が初対面の私をカナ女生だと気がついたのは、私が聖カナンの制服を着ていたからだ。


ドレスみたいにふわりと広がる藍色のワンピースも、目を引く緋色のリボンも、夏服でも健在だ。




って……私、東麻君を助けに行くにしても、カナ女生だってバレないようにしなきゃだめじゃん!



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