暴走族に恋した私




保健室におぼつかない足取りで、向かった。


けれど保健室は、開いてなかった。





ふうと、一息ついた。




教室に帰ろう……という考えは、私には全くなかった。





もしかしたら、今なら迎えの車なんてない。


逃げ出せれるんじゃないの?そう思う。





行くあてなんかないけれど、あの部屋にいるより野宿する方が随分マシだ。





もう何もかもがめんどくさくなった。



逃げ出したくなった。





「もう、いいよね。」





いつの間にか、そう呟いて学校の外に向かった。


学校からも、雄也さんからも逃げ出すように走った。




全てから逃げ出すために。





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