暴走族に恋した私


「ユリナ、久しぶりだな。」




「うん、超絶に久しぶり‼︎‼︎」







女の子は、ぎゅうっと仁に抱きついた。





仁の綺麗な顔に、自分の頬をスリスリ寄せる女の子。




あっ、ダメだ。




泣きそう、これくらいで…私って、本当にダサい。






「暑苦しい、離れろ。」




「やっ、離れないから。」






女の子の身体は、ふらりと揺れる。




離そうとする仁に必死にしがみついている。




細い腕で力強く、抱きしめてる。




一瞬、女の子と目があった。




すると、小さく笑う。




彼女の笑みは、羨ましい?と言いたげだった。




私はそんな彼女に酷くヤキモチを妬いた。
< 95 / 295 >

この作品をシェア

pagetop