暴走族に恋した私
「ユリナ、久しぶりだな。」
「うん、超絶に久しぶり‼︎‼︎」
女の子は、ぎゅうっと仁に抱きついた。
仁の綺麗な顔に、自分の頬をスリスリ寄せる女の子。
あっ、ダメだ。
泣きそう、これくらいで…私って、本当にダサい。
「暑苦しい、離れろ。」
「やっ、離れないから。」
女の子の身体は、ふらりと揺れる。
離そうとする仁に必死にしがみついている。
細い腕で力強く、抱きしめてる。
一瞬、女の子と目があった。
すると、小さく笑う。
彼女の笑みは、羨ましい?と言いたげだった。
私はそんな彼女に酷くヤキモチを妬いた。