神様の憂鬱
「でも、ねぇ」

ボクはこれまで出会ってきた人間たちのことを思い浮かべ、

「やっぱり嫌いだよ、ボクは」

「残念ですわ」

彼女は、心底悲しそうに呟いた。

なんだか自分が悪いことをしているような気にさせられる。

それというのも、人間なんかがこの世界にいるせいだ。

そうとまで思えてきてしまう。

だから、ボクは告げた。

「この世界を、壊してしまおうと思っているんだ」と。

< 14 / 200 >

この作品をシェア

pagetop