元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー






「変化は絶対あるものだけど…それでも、大丈夫」




どういう意味…?



”大丈夫”


それは、どうして?




「…”俺達”が守ってあげる」




何から?




その疑問を、口にすることはなく。




仁くんはまだ、続ける。






「”ヒーロー”になってあげるね。」





「ヒーロー…?」





「そう。どんな時でも、助けてあげる。絶対、なるよ、」





そう言う仁くんの顔には、笑顔が貼り付けられていて。






「桜ちゃんの、”嘘つきヒーロー”に。」







”嘘つきヒーロー”




仁くんの言ったその言葉を、私は理解することができなかった。









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