元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー





「…っ」



片方の手で頭を押さえながら、もう片方の手を伸ばす。




紙を手に取って、顔の前までもってくる。



「……?」




手に取った紙に、何かが挟まれている。



なに…?



二つに折られた紙を恐る恐る開くとー…








「よ、つば…?」






一輪の四葉のクローバーが、挟まれてあった。






「……っよつ、ば、四葉………」




また…っ




また、あの頭痛がする。



もう少しで”何か”を思い出せそうなのに。




思い出さなきゃ、思い出しちゃダメ…




私の思考回路が蠢く。





頭痛が止まらない中、紙に書かれている文字が見えた。



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