ー君は俺の光ー[1]
「どうしました?」
「え?い、いや…あの…。」
吃(ども)る俺を見て何かを思い出したかのような仕草をした後、
「すいません。名前言ってなかったですよね。
俺、大軒 泰稚ーオオノキ タイチーって言います。宜しくお願いします。」
ペコッと頭を下げられた。
ジロジロ見ちゃったからそれ言われるかと思ったら違ってた。
「あ、俺は……綿瀬 久美です。泰稚さん、こちらこそ宜しくお願いします。」