運命のイケナイ恋〜永遠に <完全実話>
新幹線を降りて、乗り換える駅で少しだけ時間があった。

ホームにある公衆電話からしゅんに電話する。

携帯からかけれなくなって、

たまにこうやって公衆電話からかけるようになって覚えた番号。




「新幹線降りたよ。特急に乗り換える」



そういうと、



『気をつけてね』



優しい言葉をくれるしゅん。

だけどほんとは、距離を実感するだけで辛いよね、ごめん。







電車の中で何度もなる電話。

親からだ。




うちの家は厳しい。

友達と遊びに行ってることになってるけれど、

始発で出かけて夜9時を過ぎても帰ってこないなんて!!

ってなかんじだ。



まだ、あと2つ電車に乗らなければならない。

家に着くのは11時前。







だけど、たまに実家に帰ったときくらい、

遊ばせてよ、なんて思うのはいけないのかな?

友達と、じゃない時点でやっぱりダメかな。








しゅんがいなかったら、

あたしはもういなかったかもしれない。

それでも、

しゅんと会うことを責めるかな?

もし、あたしが

しゅんに出会えず、

あのまま人生に疲れて、

いなくなってたら


「死ぬほど辛かったなら頼って欲しかった。
帰ってきたらよかったのに」


そう言うんじゃないかな?







あたしを救ってくれたのは、

他の誰でもない、

しゅん、だったよ。











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