夏は恋する季節

肌寒さで涙を凍らせて




だんだん朝は空気が澄んできた



自転車に足をかけてこぎ出すと頬にあたる冷たい風




まるで、あたしの心みたい



あたしは自嘲気味に笑った



あの保健室の日から、あたしは空っぽになったみたいに生きてきた



なんとか生きてる、みたいな感じ



夏休みは毎日学校に行って補習を受け続けた




今日から新学期



つまり、了と顔を会わす日




うまく、できるだろうか?




はぁ、と軽くため息をついて自転車をおりた





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