僕が霊を信じた日
この日もそうだ。


真夜中に、トイレの行きたさに目を覚ましても、布団から出たくなかった。


霊と遭遇するのは嫌だった。


布団にくるまっていると、暑さのあまり、汗が噴き出してくる。


すると、外の冷たい空気に触れたくなるのだった。


だが、そうするだけでも相当な勇気がいるのだった。

わずかに、布団に隙間を作り、そこから新鮮な空気を吸い込む。


だが、こんなことしていても現れるのだから仕方がない。
< 17 / 56 >

この作品をシェア

pagetop