ジャスミン
マンションを出て振り返ると、その高さに目が丸くなる。

『こんな高層マンションに住んでたんだ…しかも、かなり上層階。部屋もかなりの広さだったし!』

茉莉は自分の部屋を想像し、顔がひきつる。

(…色んな意味であり得ない日だったな。)

昨日の夕方から始まったこのジェットコースターのような出来事に完全にキャパオーバーになっている自分に苦笑いを浮かべる。


不意に首筋に手を当てる…。

始まりは最悪なイメージだった颯太郎の不意の笑顔や行動に少なからず自分の中に、変化を与えていることに動揺しつつ、それが嫌だと思わないのだった。

~♪~♪~♪〜

茉莉の鞄から聴こえる着メロに、はっ!とする。

『そういえば、朝から鳴ってたわ。忘れてた…。』

慌てて、携帯を取り出すと画面には「ママ」。

『もしも「あ~!やっと出た茉莉ちゃ~ん」』


一つため息をもらし、携帯を耳に当てながら、駅の方角へと歩き出したーー。
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