ワケアリ男子の秘密

その頃、朱雀は



ここは図書館。



「....朱雀。俺はおまえのことが好きだ」





「....あのなぁ、何度も言うけど、俺はお前をそんな対象としては見てないんだよ。この関係もいい加減止めよう。いくら同類が少ないからって、誰でもいいってもんじゃねえんだよ。」


はぁ...と朱雀のため息が聞こえる。





「....あの子か?」




「...は?あの子って、誰のこと言って...」

「とぼけんな!」

ひときわ大きな怒鳴り声が聞こえたかと思うと、ドスン!と何かが倒れる音がした。






もつれあって倒れている男子二人がいた。





「....なぁ、朱雀。ここは本当にいいトコだな?おまえが嫌がる声を出しても誰も来ない。」




朱雀は腕を床に押さえ付けられて、

その相手を敵意に満ちた目で睨んでいた。




「おー怖いね。けど、いつまでその目を続けられるかな~?」




無表情でだんまりを決め込む朱雀に

キスをした。









「なぁーんで俺のキスに答えてくんないのさ?薫ちゃん。なんなら、ここの方を躾てあげよう。」



そう言うと相手の男は
自分の膝で
朱雀の股関あたりを刺激し始めた。



「....っ!」




顔を背ける朱雀。

しかし男はその動きを緩めようとはしない。



「....なぁ、朱雀、コレがイイんだろ ?」


男はいっそう強く朱雀を刺激した。
すると堪えられなさそうに、喘ぐ朱雀。



「.....あぁっ...ハァ......ハ..ア...止め...ろっ」





「んーー?なに?なんかいった?」


と言う男の手が朱雀の股間の辺りを
ゆるゆるとなぞり出した。




「....クッ......」




「なんだよ。感じてんじゃん....」


もっと気持ちヨクさせてあげるよ、
と男は囁くと、


カチャカチャと朱雀のベルトを緩めて
その中に手を忍ばせた。




「うーわ。超硬くなってんじゃん。」


ニヤニヤと朱雀を見下ろす男。



「...アァ.....んッ浩一....ア....ハァ」




「ここ、邪魔だねー。」


そう言うと浩一と呼ばれた男は
朱雀のチャックを全開にして、
制服のズボンごと、パンツを少しずり下ろした。



浩一はその姿を眺めて楽しんでいる。


「んー...エロい。すごくエロチックだよ、朱雀。」




すると、浩一は露になった朱雀のそれをいきなり口に含んだ。



「.....うンっ...あ...止めろって...!..」



身をよじって、もがく朱雀。



それは快感から来るものなのか、
行為の中断を求めてのものなのか、
朱雀自身でも分からなくなっていた。



一旦口を話すと、
浩一は言った。



「おい、逃げようとするなよ。
すぐ歯、立ててやるからな」



そしてガバッと朱雀の太股を掴んで
おもむろに口に含んだ。




さっきとは違う激しい舌遣いに、
朱雀は気がおかしくなってしまいそう──

だった。

───疼く。




浩一が舐め上げるたび、
カラダがピクンピクンと悦ぶ。


「.....ッア....ッア.....」



そして朱雀の口からは歓喜の声が漏れる。





じわり、じわりと朱雀の中で何かが
膨らんでいく。




「浩一...ぃ......やッ.....俺、もうヤ...バいッ」



朱雀はもう声が裏返るのも
自分の顔がどんな情けない表情をしているのかも、どうでも良くなっていた。




すると、浩一はその動きを止めた。



口から朱雀のそれを引き抜くだけ、
それだけでも今の朱雀は感じずにはいられなかった。



「.....ン......ハッ....ァ.....」








「俺の愛撫でこんなになっちゃって。」



浩一は朱雀のソレを、手で弄りながら言う。


「....ひゃン.....」

堪えられず身をよじる朱雀。




「....変な声出しちゃって。俺も、そろそろ気持ちよくなりたいんだけど.....」




そう言って浩一は自分のズボンをずり下げた。


朱雀に負けず劣らず
硬くなったソレ。




「今度は下の口でも可愛がってやるよ、朱雀」


そう言うと、浩一は朱雀にまたがった。



そして朱雀のそれを自身に挿れると、
ゆっくり腰を動かし出した。



次第に余裕の無い切なげな声が浩一から漏れる。



「.....あっ...は、朱雀ぅぅ.....」



浩一の愛撫で
半端に膨らんだものが
浩一の腰遣いによってまた大きくなりつつあった。




「.....浩一ッ....ア、ン....おまえン中、キツッ....」


行為はさらに熱を孕み
激しくなってゆく。




「...アァんッ....イキそっ朱雀...ハァ、ハァ」


浩一は腰の動きをさらに加速させてゆく。



「.....じゃあ、イけよっ」


浩一よりもいくらか余裕のあった朱雀は、


下から一気に浩一を突き上げた。



「......ぁぁああっ!はぁン...ハァ、ハァ....」



浩一が、朱雀が震える。


同時に絶頂を迎えた二人は


しばらく動けなかった。





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