お見合いの達人
2の巻 女40にして立つ!

1 居候志願

何でここに?

ショッピングモールの通用口から出た所にある喫煙所で、

ぐびぐびとビールをあおっている男を見て驚いた。

木原、えーと、弟だ。
!

そうよ相手にしちゃダメ、

無視無視っ


視線を合わさないように、

横をすりぬけようとすると、

がっちりと腕をつかまれた。


ま、でしょうね。


「何か用ですか?」

「用があるから待ってたんだけど」

「わかった、

 分かったから、手を離して」


「やだ、放したら逃げそうだもんあなた。」


ふうっ

しょうがないか、

ため息をつきながら覚悟を決める。


「で?何?

 もう伯母さんから返事は改めてしてもらったわよね。

 あなたとももう何のつながりもないはずでしょ?」


「冷たいじゃん、

 仮にも一晩一緒に過ごした仲じゃん」


「じゃん?

な、馴れ馴れしいわね、

 一緒って言ったって、

その、……そ、そうよ酔っ払ったうえでのことなんて、

 無効でしょ?ノーカウントよ。ノーカウント!」


開き直りつつも、声は上ずってしまい

挙動も不審だ。


「あ-そういうこと言うわけだ、

 年下の男の純情弄んで、

 無効とか、

 さすか~40過ぎると場数踏んでて動じないってわけだ!」



「ちょっと、声大きいからっ」


コイツわざと大きな声で!


< 47 / 198 >

この作品をシェア

pagetop