黄昏に香る音色 2
「香里奈!」

直樹は、初めて呼び捨てにしていた。

もう変な遠慮はしない。

「大好きだ。ずっと、ずっと、大好きだ!」

直樹は心の底から、

叫んだ。

「ナオくん…」

香里奈は、前に出た。

「あたしも、ナオくんが大好き!」

香里奈は初めて、

気持ちを口にした。

そして、

香里奈は駆け出した。

直樹の腕の中に、飛び込んだ。

「香里奈…」

「大好きだよ」

2人は抱き合い、



そして、

自然と、



はじめてのキスを交わした。

それは、不器用なキス。

だけど、

ただ一回の

永遠に記憶に残る口づけ。



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