天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
3方向から放たれた、雷撃は、真ん中で交わり、

スパークする。

当たるべき、目標物は、遥か上空に逃れていた。

フラッシュモード。

スピードと俊敏さを増したアルテミアは、なんとか空中に逃れたが…舌打ちした。

「あたしが、逃げる?」

雷撃を恐れた自分自身への歯痒さに、歯を食いしばったアルテミアの後方に、

アルテミアより速い影が…。

「アルテミア!」

気配に気づいた僕が、叫んだ。

「なっ」

驚きながら、アルテミアは、体を一回転し、体勢を変えると、

「モード・チェンジ」

パワーを増した、ストロングモードにスイッチした。

短髪に、黒革のボンテージ姿の肉弾戦用の姿になる。

空中で放った右ストレートは、突然現れたサラに届く前に、

2人の間に、現れたギラに、軽く片手で、受け止められた。

「おいたわしや」

ギラの目に涙が、浮かぶ。

「な…な、なめるなあ!」


絶叫したアルテミアの体が、変わる。

「モード・チェンジ!」

赤いジャケットを羽織った
ファイヤーモード。

炎の蹴りが、ギラの脇腹に叩き込まれる。

しかし、

ギラは平然と蹴りを受け、アルテミアをただ、涙して見る。

「今のあなたのモード・チェンジは、魔神クラスには、通用しない」

いつのまにか、後ろに回ったサラは、

手のひらを開いて、アルテミアに向けた。


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