天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}

奇跡の代償

ただ薄暗く、だだっ広い空間。

その広さは、わからない。

東京ドーム何個分とか、そんなレベルではない。


国レベル…一国分くらいの広さは、十分あった。

実世界でいうと、アラブ諸国を足したくらいの大きさ。

実世界では、地下に石油があるが、この世界では…。



「何を見ている?」

どこまで続いているのか、わからない手摺りにもたれ、

闇を見つめていたジャスティン・ゲイは、近づいて来る特徴的な足音に、

声をかけられる前から、誰か気づいていた。

「やぁ…クラーク」

振り返らず答えたジャスティンに少し呆れながら,

クラーク・パーカーはジャスティンの隣に立った。

「ここは…立ち入り禁止のはずだが」

クラークは、目を細めて、闇を見た。

「俺達に、関係あるのか?」

ジャスティンは、闇の一点を見据えたまま、動かない。

「まあ…そうだが…」

クラークは、横目でジャスティンの表情を見つめながら、

軽く肩をすくめた。

「だけど…長老達は、あまりいい感情を持たないだろ?」

クラークは、右手の人差し指を立てた。

種火のようなものが、指先についたと思ったら、それを闇に向けて放った。

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