天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「糞!」

後ろにジャンプした僕に、ピッタリとネーナが付いてくる。

「チェンジ・ザ・ハート!」

僕は右手でチェンジ・ザ・ハートを握り、バスター・モードへと変える。

「くらえ!」

銃身を短く持ち、何とか銃口をネーナの胸元に向ける。

引き金を引こうとした瞬間、僕は左側に重心が傾いた。

「え?」

ネーナはただ笑った。

発射された炎は、ネーナに当たらなかった。

僕は…自分に起きたことが、信じられなかった。

左足が切断されていた。

スライドするように、僕は倒れていく。

とっさに、左手で支えようにしたが…

左手もなかった。

倒れながら、信じられない血しぶきを上げながら、

僕は地面に転がった。


放たれた炎は、偶然マリーを直撃した。

そのことが、マリーの怒りに火を注ぐことになる。

「家畜の分際で」

思った以上のダメージをくらったマリーは、赤い目をさらに光らせた。

自分の流す血の海の中で、何とか上半身だけを立たせ、もう一撃をくらわそうとした。

痛みより、意識がなくなっていく。

引き金を引こうとしたが、

もう右手もなくなっていることに、僕は気づかなかった。



そして…。

「赤星!」

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