天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「こうちゃん!」

明菜の絶叫が、魔法陣の真ん中でこだました。

「馬鹿な!見えてるのか?」

クラークは、魔法陣の中で泣いている明菜を凝視した。

(こいつは…。魔法陣の中だからか?………いや)

クラークは、にやりと笑った。

魔法陣の中に入ると、明菜に近付き、右手の人差し指を、明菜の額につけた。

「今から、お前の記憶を塗り替える!」

「え」

いきなりのことで、明菜は泣き顔を向けた。

「お前の大好きな赤星の為だよ」

クラークは、笑顔を向けた。

「いや…」

明菜は後退ろうとしたが、遅かった。

クラークの指先が一瞬光っただけで…すべては終わった。

ぐったりと崩れ落ちた明菜を、両手で抱き抱えると、クラークは、振り返った。

部屋の隅にもたれかけ、永遠の眠りについているジャスティンがいた。

クラークが、アルテミアと赤星が激突している間に、テレポートさせたのだ。

「さらばだ」

クラークがそう言うと、ジャスティンの体はゆっくりと凍っていく。

「せめて…今は、眠れ」

クラークは、ジャスティンを見つめながら、魔法陣の中央から、テレポートした。

行く先は…わからない。
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