天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
光はすぐに消え、ただの闇に変わる。

闇の中、落ちるとも、上がるとも、滑るとも、

言えない感覚…言える感覚が、

僕の意識を支配し、体のバランスを崩した。

そして、僕を守る為なのか…頭が勝手に、意識を切った。




「赤星くん!」

激しく、体を揺らされて、僕はやっと目を覚ました。

「ここは…」

フカフカのベッドの上で、体を起こした僕は、周りを見渡した。

ベッド以外、何もない質素な部屋。

「あれくらいで、気絶しやがって」

アルテミアは腕を組み、呆れたように言った。

「でも…よかった」

僕を揺り起こしたサーシャは、ほっと胸を撫で下ろした。


「僕は…一体…」


「目覚めたのか」

ドアが開き、ロバートが部屋に入ってきた。

「どうだった?ロバート」

サーシャがきいた。

ロバートは、肩をすくめると、

「ここは、俺達が知ってる…どの世界とも違う…」


ロバートは頭をかき、

「だけど…どの世界の特徴も持っている」




「ここは、世界から落ちてきた…」

いい臭いとともに突然、1人の女が、入ってきた。

お盆の上には、4人分のスープが乗っていた。

「砂の泉よ」

女は、僕に向かって微笑んだ。

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