天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「この街が!」

僕は驚いた。

全然、そのような名残はない。

「今は、復旧しています。その時、魔神と戦ったのが、アルテミアです」

「そうなんだ!さすが…」

僕が感心しょうとすると、
事務員は、カウンターを激しく叩いた。

「とんでもない!人々は殺していませんが!建物のほとんどを破壊したのは、あの女です!」

「そうだ!そうだ!」

と、周りが呼応する。

「あんな悪魔のような女が…生きてるなんて…」

事務員は、カウンターを叩いた手をぎゅっと握り締め、

「でも…しかし…」

事務員は手を開けた。

そこに一枚の紙が…。

事務員は紙を、僕に差し出した。

「でも…神クラスと戦えるのは…彼女だけです」

僕は、紙を受け取った。

「魔王達を倒した後は、知り合いのあなたが、アルテミアを倒して下さい」

事務員は、僕の手を握った。

「えー?無理ですよ」

「正面からは無理でも…なんか、こう…後ろから、ぐさっと」

事務員は、僕から手を離すと、刃物で刺すジェスチャーをし出す。

(これでも、公務員か!)

ツッコミたくなったけど、

周りも、そうだと歓声が上がる程盛り上がる。

「ど、努力します…」

仕方なく、僕は笑った。

< 53 / 1,566 >

この作品をシェア

pagetop