この空の下で

廉と別れ、結衣に電話した。

「もしもし結衣?
傷付けてきたよ。
傷付けたのあたしなのに、
廉の方が辛いのに、
なんで泣いちゃったんだろ?
廉をどれだけ利用しちゃったんだろ?

あたしの事、
本当に大切にしてくれていたのに、
なんであたしが傷付けてるんだろ?
傷付く方の気持ちがわかるくせに。」

結衣にちゃんと話そうとしたけど、
涙が溢れて止まらない。

「廉くんに謝る事できた?
廉くんは、
本気で凛を好きだったって事が、
わかったって事だよね?
自分がしてきた事が、
ダメだったってわかったんでしょ?
廉くんを傷付けちゃって、
苦しいんでしょ?

前にね?廉くん言ってたよ?

凛が、自分のしてる事が間違ってるって、気付けた時、
俺は振られるんだよね。って。
離れないなら、
気付かないでって思っちゃうけど、
凛が幸せになれるなら、
早く気付いて欲しいって。

あたしに笑う顔と、
廉くんに笑いかける顔が違うんだって。

だけど優しい心を持ってるんだって。
ちゃんと見てくれてたんだよ?
信じていい人だったんだよ廉くんは。」

結衣の声が悲しそうだった。


「あたしの笑顔って、
そんなに嘘っぽいのかな?
どんだけ嫌な思いしたのかな?
なのに、
なんで最後まで優しいのかな?
苦しい思いさせといて、
あたしは温かい心をもらってたんだよね。
なのに、一度も好きと言えなかった。
嘘でも言えなかった。
いや、嘘だからか。最低だよね。」


「もう今さら後悔しても遅いでしょ?
凛の事本気で愛してくれる人がいた、
ってわかったんだから、
これからそういう男の人を探しなさい。

だから泣かない!

廉くんも泣かれたくないはずだよ!
凛は優しい子なんだからね?」

ありがとう。
そう言いながら、
流れる涙を止めようと上を向いた。
見上げた空は、とても青く眩しかった。
綺麗な真っ白な雲が浮かび、
とても澄みきっていた。
< 81 / 245 >

この作品をシェア

pagetop