Little Love



「落ち着けよっ」

「落ち着けるわけないじゃん!
 だって…だって……っ、篝は知ってたの…?」

「…うん」


パニックになってる…。

やっぱり、そうだよね…。

こんなの、普通じゃないんだ…。

少し悲しくなったけど、我慢した。

この反応が普通なんだよ…。


「…あたしだけ…知らなかったの…?」

「…知ってるのは、叉牙くんだけなの」

「そ…っか」


少し落ち着いたのか椅子に座って紅茶を飲んだ要ちゃん。

でもやっぱり動揺してるんだね。

一定のリズムがテーブルに伝わってくる。

その指の癖、落ち着こうとしてるって知ってるよ。



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