不器用な初恋～俺は君のことが好きだ～

「涼」

「ん？」

「凛ちゃんを守れよ」

「……」

「惚れてるんだろ、凛ちゃんに」

「親父」

「ﾌｯ バレバレなんだよ、お前は」

「えっ？」

バレバレ…なのか？

「初めて凛ちゃんに会った時に一目惚れしたんだろ？」

「……」

そこまでバレてるわけか。

「お袋は」

「気づいてる。知らないのは陽菜だけだ」

「……」

陽菜にまでバレてたらやってらんないよな。

「本気で凛ちゃんに惚れてんなら…大事にしろ。ま、凛ちゃんがお前を好きかどうかはまた別の話だがな」

「心配いらないって」

「ん？」

「俺、親父の息子だぜ。少々のことでは引き下がらない。親父と一緒でね」

「ん？何の話だ？」

ﾌｯ しらばっくれてる。