サムライプリンス

ロビーで暫く好機を伺っていると

見覚えのある頭が目に入った。


「ヒゲ坊主!」

俺は思わず叫んでいた。


「ケン様…」

驚いた様子の執事に駆け寄り、
逃げられないようにガシッと腕を掴む。


「アンにあわせてくれねーか?
ちょっとでいーんだっ
今日、帰っちまうんだろ?!」


マリル王国に帰ってしまったら
もう会える機会は無い


俺は必死だった


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