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初めまして･･･?

其れは、ある夏の日のことだった。

｢二次元行きたーい!｣

クラスメイトの女子が、自習時間に言ったのが始まりだ。

｢あー、確かにな。｣

それに続いて皆が共感の声を発する。

｢お前は?｣

一斉に僕の方に皆の視線が向けられる。

｢僕は･･･別にいいかな。｣

正直に答えた。あまりアニメに興味もないし。

｢えー?其れは残念だなー･･･｣

聞き覚えの無い声が聞こえた。
アニメに出てきそうな女の子の声だ。
声のした方を見ると、黒いワンピースに帽子をかぶった、魔法使いっぽい女の子がいた。

｢やあ、ちょっと三次元の様子を見に来てたんだけど、残念な発言が聞こえてね。｣

この女の子、なんなんだろう･･･

｢お？よく見たら君、もしかして神花 維斗くん？｣

｢そ、そうだけど･･･？｣

何故読者様にもわからなかったことをこの女の子が知ってるんだ･･･？

｢やっぱり!!いやぁ、お父さんに似てるねぇ！｣

父さんを知ってる!?
まさか父さん浮気を･･･!?

｢あぁそうだそうだ！忘れるトコロだった！｣

ポケットから何か書いてある紙を出すと、其を読み始めた。

｢[維斗へ。
やあ、維斗！元気にしてるか？俺だ！父さんだ！
今日から引っ越すことになったから、
この手紙を読んでる女の子に付いてきてくれ！あと、父さんはロリコンじゃないから女の子に浮気はしないぞ？
維斗の愛するカッコいい父さんより]
ということだからおいで！｣

･･･読者の皆様、この状況どうしたらいいのでしょう。

｢まず引っ越すってどういうことですか！？クラスの皆だってそう思うよね！？｣

･･･返答なし。そして全く動かない。

｢あぁ、記憶消したし、時間止まってるから動かないよ。ほら行くよ！｣

手首を掴まれてグイグイ引っ張られる。そして窓の外に放り投げられ･･･

｢おわぁぁぁぁぁぁぁ!!!??｣