私とイケメンヴァンパイヤの恋。
歩いていたら1人の女性が目の前に現れた。どうやら翔さんとなんらかの関わりがあるように見える。
「母様?」
「ええ。そうよ。覚えててくれたのね。何年ぶり?」
「おそらく10年以上会っていませんでしたね。」
「そう。このお嬢さんは?」
「関係ありません。」
「そう。どうせ10年以上自分をほっといた母親になんて関係ないわよね。」
そう言った翔さんの母親はとても寂しそうだった。
「さ、早く行きましょう。」
「翔。」
「はい?」
「翔は変わってないわね。そういうところお父様とそっくりよ。フフッ。人間界にいたらしいじゃない。ならこの子も人間なんでしょ?久しぶりに帰ってきたとか。噂になってるわよ。誇らしいわ。自分の息子がこんなに立派になったなんて。お父様のあとを継いで魔王になってくれてありがとう。翔。いつまでも、あなたを、愛してるわ。」
「それはどうも。行きますよ。」
「ちょ、翔さん!?」
思いっきり翔さんに手を引っ張られる。母親とお話ししなくていいのかな?ちらっと後ろを見てみると泣いている翔さんのお母さん。
「翔さん!お母さん泣いてますよ!」
「関係ありません。」
そう言った翔さんもとても悲しそうな顔だった。まるで泣くのをこらえる子供のように。
「いつでもいらっしゃい。翔とお嬢さん。」
最後にそんな言葉を並べて私たちとは真逆に歩いていった。
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