Love Game



4日間の撮影が済んで打ち上げの時に

「大変だ!」

雑誌社のスタッフが慌てて入って来た。

みんなが 『どうした?どうした?』って彼の周りに。

何があったんだろう。

「えっぇぇ?」

みんなが騒いでる。

「敬吾君と瑞希さん、明日発売の写真誌に載ってる」

えっ?

スタッフに見せられた写真誌の記事のコピーに 『桐原敬吾、恋のお相手は美人ヘアメイクアーティスト』の見出 しに、私と敬吾君が話してる写真が!

「敬吾君…どうしよう?ごめんね」

「瑞希が謝ることないし。てか俺の方こそごめんな」

「だけど…どうして?」

雑誌社の人や敬吾君のマネージャーも

「全然気がつかなかったよな。まぁ、完全なるデマだから気にしない方がいいよ、瑞希さん」

「そうだよ、だけど取材もしないでよく書くよな」


ハハハ…

雑誌のことなら全て知り尽くしてる出版社の人がそんなことを言うんだ。

「私はいいですけど敬吾君」

「俺は全然大丈夫だけど…瑞希に取材が行くのは」

取材?

私に?

って…これって発売されるんだよね。

もしかしたら…

漣も見るかも知れない。

あ~

また誤解される。

どうしよう。

って何で漣がどう思うか気になるのよ。

「瑞希…大丈夫か」

「へっ?あ、うん」

「明日、空港に取材陣来ますよね」

スタッフの言葉に

「あぁ、仕方ないな。あっ、一緒に帰らないだけでも瑞希は大丈夫だからな」

「う、うん」

私は、もう1本同じ雑誌の仕事があるから明日は帰らない。

「ちゃんと説明すっけど」

「うん。信じてもらえるかどうかは」

「だな」

せっかくの打ち上げがその後あまり盛り上がらず早々とお開きに。




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