Love Game



お店を出てタクシーで

「絵梨香ちゃん、何処で降ろしたらいい?」

「えっ?あ、じ、じゃあ…」

行き先を告げ

「矢野さんの」

「うん」

「でも矢野さんの方が遅くなるんじゃ」

「それは大丈夫です」

私を見てニコッと。

あっ!合鍵ね。

BuBuBuBu

あ、携帯。

取り出すとメール。

漣から

『マンションで待ってて。直ぐに帰るから。そして泊まって』

「どうしたの?」

「ううん、何でもない」

泊まるってことは…

一端家に帰ろ。

絵梨香ちゃんを先に降ろし私のマンションに戻った。

簡単に身支度をして部屋を出ようとすると

BuBuBuBu

今度は電話?

「はい」

『瑞希、何処にいるの?』

「家」

『俺の』

「漣、もう帰ってんの?」

『今帰って来た。のに瑞希いない』

何ですか、その片言喋りは?

「今からそっちに行くところ。着替えもなしにいけないでしょ」

『あっ!そ、そうだよね』

「これから行くから」

『ん。気をつけてね』

「うん。じゃあ」

電話を切って。

ほんと、分かりやすい。


< 297 / 539 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop