Love Game


「あ、あぁ、ごめんなさい。だけどあんまりだから」

「確かに非常識にもほどがあるな」

翔君も苦虫を潰したような顔。

矢野さんが携帯を出し

「事務所に言っておく。下手すると彼女あることないこと喋りまくるだろうし。漣だけでなく絵梨香ちゃんのことも」

それはありえる。

「矢野さん悪い」

漣が矢野さんに

「勢いで言っちまって」

「構わないさ。もっと早く言えばよかったくらいだ。向こうが先輩だしあっちのイメージとかも考えて大人しくしていたがそれすら彼女には伝わってないんだから。もう遠慮なくやらせてもらう」

こんなに厳しい矢野さんを見るのは初めて。

漣を守りたいのと同様に絵梨香ちゃんを、愛する女性を守りたいんだろう。

横を見ると絵梨香ちゃんが頼もしそうに矢野さんを見ている。

翔君も

「俺も事務所に言っておくよ。元はと言えば俺達のライヴなんだから」

「いや、お前等には関係ないから」

「うん。でもこれからのこともあるし」

そうか。 携番を交換しなくても翔君に目を付けたようだし。

だけど…

敬吾君の事務所と漣の事務所にRunaRosaの事務所を敵に回したら…



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