Love Game



「あれは本当に偶々口が滑ったというか、彼の話のネタみたいなものだったようよ。漣君や矢野さんも山本さんから聞いたようだし」

「……」

「でもあれが話題になったでしょう? もし敬吾君と瑞希が本当に付き合ってたらもっと凄いことになってたわよね」

「……」

「だから気づいたんじゃない?」

「何をですか?」

「漣君と絵梨香ちゃんならもっと凄いことになる」

「はい」

確かにスターとスタッフよりスター同士なら大変なことになる。

漣と麻耶さんの時のことでよく分かっている。

「もし漣君と絵梨香ちゃんが付き合ってるならそれを握っておきたかったんでしょう」

「えっ?」

「自分に有利になるように」

『自分に有利になる』って…

「山本さんに何のメリットが」

「そりゃ瑞希ちゃん、俺にも分かるよ」

今まで大人しく聞いていた紀之さんが口を開いた。

「その山本さん?って人がCM制作に係わってる仕事をしているなら…漣君と絵梨香ちゃんが本当に付き合ってんならその尻尾を握ってれば仕事に利用出来る」

「…ま、まさか」

「そう。黙ってる代わりに自分が係わってる仕事に優先的に出ろって」

「でもそれって脅迫」

「あの人も海千山千の業界人よ。どう圧力を掛ければとかおだてればとか承知してるわよ。例えあの2人に直接接触しなくても事務所にね。でも今度はそんなに上手くいかないわよ。肝心の2人 が付き合ってはいないし、もし付き合ってたとしても世間から好意を持たれても反感はかわないもの」

確かにそうね。

だからCM共演だってしてるんだし。


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