エリート同期のプロポーズ!?
たった一回のご飯で、そうなるってことは……沙耶香ちゃんも、央の事が好きだったとか?


……でも、じゃあ、一緒にご飯を食べていたあの男の人は……?



そんなことをいつまでもちくちく考えているあたしは、意地悪なんだろうか。



何だかもやもやする気持ちを払拭するように、いつもより熱めの温度設定にしてたっぷりのお湯を張り、ゆっくりとお風呂に入る。


汗と一緒に、変な邪念も流れていけばいいのに。


そうしたら、少しはすっきりするかもしれない。


「すげー嬉しい、か……」


思わず口をついて出る。


終わりよければ全て良し?


付き合えることになれば、全部オッケー??


筋違いだとは分かっていても、喉に引っ掛かった魚の小骨のように、あたしはいつまでも、自分の中にあるもやもやした思いを持て余していた。
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