私の師匠は沖田総司です【上】
師匠、大阪に出張です
監視生活が一週間程過ぎた頃。
チュンチュンと言う、雀たちの可愛らしい声を目覚ましに、私はムックリと起き上がりました。
部屋を仕切る屏風の影で襦袢から着替えていると、屏風の外側から「イテッ」という声が。
屏風の横からヒョコっと顔を出すと、眠っている平助君が組長を蹴っています。
三人で一緒の部屋で寝るようになってから知ったのですが、平助君は寝相があまりよくありません。
でも、私には寝相の被害はなく、毎朝的確に組長を蹴っています。
「平助……いい加減にしてよね」
そのため、組長は平助君に蹴り起こされており、毎朝不機嫌で起床しています。
「組長、おはようございます」
「おはよう」
「今日も災難でしたね……」
「本っ当、いい迷惑だよね。今日という今日は許さないよ」
そう言って、組長は墨を擦り始めました。
そして黒々とした墨を大筆につけ、組長が悪い顔でニヤリと笑いました。
チュンチュンと言う、雀たちの可愛らしい声を目覚ましに、私はムックリと起き上がりました。
部屋を仕切る屏風の影で襦袢から着替えていると、屏風の外側から「イテッ」という声が。
屏風の横からヒョコっと顔を出すと、眠っている平助君が組長を蹴っています。
三人で一緒の部屋で寝るようになってから知ったのですが、平助君は寝相があまりよくありません。
でも、私には寝相の被害はなく、毎朝的確に組長を蹴っています。
「平助……いい加減にしてよね」
そのため、組長は平助君に蹴り起こされており、毎朝不機嫌で起床しています。
「組長、おはようございます」
「おはよう」
「今日も災難でしたね……」
「本っ当、いい迷惑だよね。今日という今日は許さないよ」
そう言って、組長は墨を擦り始めました。
そして黒々とした墨を大筆につけ、組長が悪い顔でニヤリと笑いました。