私の師匠は沖田総司です【上】
折れた師匠の刀を握りしめた瞬間、全身から力が溢れた。

周りにいた浪士に向かって走ると、一瞬のうちに数人の体を斬り裂いた。

紙のように、簡単に真っ二つになる人間の身体。

全身にネバネバとした血が飛ぶけど、気にすることなく、次々と血の海へと沈めていった。

「うっ、うあぁぁぁあぁぁぁ!」

気が狂ったのか、一人の浪士が私に向かって刀を投げつけてきた。

回転する刀がスローモーションに見える。

自然と左手が伸びて、刀の刃の部分を掴んだ。

切れた部分から血が流れ、手首を伝って腕に流れる。

でも、不思議と痛みはない。

私は左手で掴んだ刀を、投げてきた男に向かって投げた。

「がっ……」

刀は男の胸に深々と突き刺さり息絶えた。

「ば、化物ぉぉぉぉ!!」

戦意喪失した浪士たちが背を向けて逃げ出す。

「逃がさない……」

一人残らず殺す。

殺してやるんだ。

よくも山南さんを……。

よくも……!

よくも!!

逃げ出す浪士に向かって走り出そうとした。

だがしかし、突然、身体の自由が利かなくなった。

まるで、誰かに押さえつけられているように身体が動かない。

それに、誰かの体温を感じる。冷たいけど、どこか懐かしい感じ。

そして

『蒼蝶!もうやめるんだ!!』

近くで師匠の声がした。
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