私の師匠は沖田総司です【上】
目を覚ますと私は不思議な空間の中にいた。

まるで宇宙のような場所で、暗闇の空間に様々な色をした光の珠が浮かんでいる。

光の珠の大きさも様々で、砂粒ぐらいの大きさから、ソフトボールぐらいの大きさのもある。

それが、光の軌跡を描きながら、ゆっくりと宙を舞っていた。

「綺麗……」

幻想的な場所に思わず綺麗と言う言葉しか出ない。

しばらく空を仰いでいると

『蒼蝶』

と、私の名前を呼ぶ声がしました。

声がした方を見れば、会いたくてたまらなかった人の姿。

「師匠……」

私を呼んだのは師匠だった。

我慢ができなかった私は走り出し、師匠に勢いよく抱きついた。

勢いが強すぎて、師匠の身体が後ろに傾くけど、師匠はしっかりと私の身体を抱き留めてくれる。

『蒼蝶、久しぶり』

「はい!師匠、会いたかったです!」

一回降ろされると、私はもう一度師匠に抱きついた。

師匠も私を抱きしめて頭を撫でてくれる。

『大変だったね』

頭を撫でられながら、山南さんのことを思い出した。

「師匠……、ごめんなさい。私、山南さんを守れませんでした」

『……うん、知ってる。僕の方こそごめんね。僕の我儘のせいで、君に負担をかけた』
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