私の師匠は沖田総司です【上】

突然頭をガシッと大きな手で掴まれて

「いたたたたたた！！！」

藤堂さんが思いっきり私の頭を握り潰しにきました！！

華奢な体に似合わず、何だこのパワー！！

握力だけで林檎が潰せるのではないか、というぐらいの握力に私は悲鳴を上げた。

「一体、どこの、誰が、小さいんでさァ？まさか俺じゃねェよなァ……？」

「違います！違います！さっきのは口が滑って、あっ……」

「口が滑ったってどういう意味でい！やっぱ俺が小さいって言いてェのかァ！？言いたいんだろィ！？ほれ、ハッキリ言うでさァ！」

「いたたたたたた！！ごめんなさい！確かに藤堂さんは小さいです！！」

「何でこの状況でハッキリ馬鹿正直に言うんでィ！！馬鹿か！？馬鹿だろ！？自分は馬鹿って言うでさァ！」

「お生憎さまですが、私は自分が馬鹿だとは思っていません！いたって普通です！」

「今の状況なら嘘でも自分は馬鹿ですって言うところだろ！！何でおめェはことごとく俺の期待を裏切る返答をするんでさァ！！」

だってだって、私、成績表は体育は５であと全部オール４なんですよ！

それなのに自分は馬鹿ですなんて言えません！！