初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
顔を上げると、目の前にはピシッとスーツを着こなした、いかにも大人の男性!といった人が立っていた。


…ん?
私どこかで見たことあるような…ないような…。


「遅れてしまい申し訳ありません。」

「いいのよーお仕事だったんでしょう?」

「えぇ。少しトラブルが起きまして」


よく通る声だなと思った。
高すぎず低すぎず、心地よくなるような声のトーン。
こんな声を真近で聞いたら…世の女性は
卒倒するだろうな。


すっかり声に意識が持っていかれた私は、伯母さんに体を揺すられるまで気付かなかった。


「私の幼馴染の甥なのよ」


へぇー…伯母さんの幼馴染の…。


「ほら、千夏ちゃん自己紹介」

「え、あ、はい…。えっと、小西千夏と申します」


伯母さんに言われ、詰まりながらも挨拶をすると男性はスッと目を細めて


「江崎和也と申します」


と、名乗った。
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