初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
営業課は営業事務課の隣にあり、総務課より少し大きい。
そして何より賑やかというか、騒がしい。

とにかく静かではない。

それに皆さん忙しそうで、私のことなんか絶対に見えていない。

ここから声かけるの苦手なんだよねー…。

そう思いながら誰か声をかけられないか探していると、ポンポンと肩を叩かれた。


「あ、由依!」

「来たね!」

「あの、営業課の原さんって…」


出張手続きをしていたのは営業課の原さん。

実は一度だけ、会議室の予約関係で原さんとは話したことがある。

ふわふわとした黒髪で、人懐っこい笑顔。男性と必要以上に話さなかった私でも、楽しく会話が出来たと思う。

それぐらい話が面白くて、さりげなく気を遣ってくれる。

営業マンとしては合格点以上の人だ。
しかし、時々あり得ないミスを起こす人らしい。
私は経験したことないが、総務課の何人かは経験済みだとか。
< 42 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop