初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
「小西さん?」

「あ、ごめんなさい!」


またも一人の世界に入り込み、原さんの存在を忘れていた。

気づくと原さんに顔を覗き込まれていて驚いた。

この癖直さなきゃなー…。


「おい」


心地よいトーンより少し低い声がして、後ろを振り返るとそこには江崎課長が立っていた。

ちょっと顔が険しい?
私何かしたかな…仕事しに来たのに話してたから?

とりあえず謝らなきゃと思った時、先に口を開いたのは原さんだった。


「課長顔怖いですよ?そんな顔してたら、小西さんが怖がるでしょ」


顔が険しい江崎課長にニコニコとしながら言う原さん。

いくら好きだと思われる相手に対しても、こんな態度はできない。
もしかしたら、この原さんという人物はすごい人かもしれない。


「こんな顔をさせている本人がよく言うな」

「俺課長を怒らすようなことしました?」

「理解できないなら、仕事倍にしてもいいが」

「課長って分かりやすいですね」


かみ合わない、発言の意味が理解できない会話に私はただオロオロするだけ。
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