初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
「だから早く誤解を解いてきなさい」

「はい…」

「大丈夫よ!課長がそんな不誠実な人じゃないわよ。千夏だって分かるでしょ?」


優しく諭す由依に私の気持ちも落ち着いてくる。


そうだよね…出会って一緒にたくさんの時間を過ごしてきたわけではないけれど、江崎課長が不誠実じゃない人だってことぐらいは分かる。

分かるけど…ね?
一週間近く無視した人に対して、急に連絡しろだなんて。

恋愛初心者にはちょっと…いや、かなり大変ですよ。

逃げていてはいけないと思いつつも、無意識に逃げてしまう。


「千夏大変だわ」

「何が?」


真剣そうな顔になった由依に、私も真剣な顔になる。
まさか江崎課長関連で何か…?
それとも幽霊云々?


「お昼買うの忘れてた!」

「ふーん…えぇ⁉︎」

「何か分けて!豆一つでもいいから!そうじゃないと昼から生きていけない!」


まさかのお昼ご飯忘れに驚きつつも、私の話に付き合わせてしまったお礼に豆一つではなく、半分ほど分けてあげたのだった。
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