光のもとでⅡ

Side 唯 02話

「なんですか、この門構えっ……」
 洋館ぽい建物の門が自動で開く。
 そんなお宅は未だかつて訪問したことないんだけどっ!?
 どんどん追加されるハードルの高さに、俺の心臓は完全に縮み上がっていた。
 ガレージには外車と高級国産車が三台停まっており、さらに来客者の車が停められるようになっている。これはひょっとしてひょっとしなくても、家の中にはお手伝いさんがいたりするのではなかろうか。
 アンティーク家具屋を営む家に相応しい、凝ったデザインの玄関ドアをくぐれば、玄関とは呼べない空間が広がっていた。
 幸倉にある御園生家の玄関も広めに作られてはいるが、その比ではない。品格を感じる応接セットがあり、いかにも高そうなアンティーク調の柱時計まで置かれているのだ。その並びにはアンティーク調のショーケースが置かれていて、見るからに高価そうなものがディスプレイされている。
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